晩秋の丹生酒殿神社
大銀杏の葉が、風に導かれるように静かに降り積もっていた。

陽に透かされ、一片ごとに黄金の気配を宿した葉は、やがて地面いっぱいに広がり、ひそやかな絨毯となった。

歩くたび、足裏でやわらかな音が解けていく。

ガサリとも、サラリとも付かない小さな音。誰かに聞かせる為ではない、葉々だけが知る季節の囁きだ。

ふと立ち止まると、わずかに残る木漏れ日の温かさと、冬の入口を知らせる空気の冷たさが、同じ場所に肩を並べていることに気づく。季節が移ろうときは、いつもこうして、異なる温度が静かに共存しているのだろう。

大銀杏は、今年もまた、何も語らずその変わり目を見届けている

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